ノンダイアトニックコードのアイデア② リレイテッドⅡm
今回はリレイテッドⅡmというものを紹介します。
「セカンダリードミナントを使いたいコードをトニック(Ⅰ)と見立てた時(仮想トニック)にその仮想トニック(Ⅰ)にめちゃくちゃ戻りたがる仮想(Ⅴ)がいる」
と説明しました。
という事はですよ、仮想Ⅰに行きたがる仮想Ⅴがあるなら仮想Ⅴにツーファイブしたがる仮想Ⅱがいるんじゃないか？という事です。
この仮想Ⅱが「リレイテッドⅡm」と呼ばれるものです。
リレイテッドとは英語でrelated:【関係のある】という意味です。
つまり関係のあるⅡmということです。
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リレイテッドⅡm
実際にどういうものか見てみましょう。
例えばFというコードに対してリレイテッドⅡmを使うのであれば、Fを仮想Ⅰと見立てて、ドミナントモーションしたがる仮想Ⅴは何かというと、
キーFダイアトニックコードを見てみましょう。
キーFダイアトニックコード
C7→Fですね。
さらにFに対してツーファイブワン進行を作るので
Gm7→C7→F
という進行になります。
このGm7がリレイテッドⅡmという事ですね。
ちなみにマイナーコードに対してツーファイブワン進行を作る場合、リレイテッドⅡmは当たり前と言っちゃ当たり前ですが「m7♭5」になります。
Amに対してリレイテッドⅡmを使う場合を見てみましょう。
Amに対してツーファイブワン進行を作るのでAmダイアトニックを見てみましょう。
Amダイアトニック
Amに対してツーファイブワンを作ると
Bm7♭5→E7→Am
となります。
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ツーファイブワン進行は２パターン
つまりツーファイブワン進行はワンがメジャーの時とマイナーの時の２パターンしかありません。
・ワンがメジャーのパターン
Ⅱｍ7→Ⅴ7→Ⅰ
・ワンがマイナーのパターン
Ⅱm7♭5→Ⅴ7→Ⅰm
リレイテッドⅡm→セカンダリードミナントのコードを割り出すためにいちいちダイアトニックコード一覧表を見て確認しなくても元のダイアトニックコードを使ってそのまま割り出す事が出来ます。
というのも強進行のパターンというのは決まっており強進行の関係でつないでいくとメジャーダイアトニック、マイナーダイアトニックの場合それぞれ、ひとつなぎにする事が出来ます。
強進行のパターンは
・Ⅰがメジャーコードの場合
Ⅶ→Ⅲ→Ⅵ→Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅳ
（Cダイアトニックの場合B→E→A→D→G→C→F）
（メジャーダイアトニックの場合Ⅳ→Ⅶは強進行ではない（Cダイアトニックの場合F→B）のでⅣで終わり）
となっており、7362514と覚えちゃいましょう！！
・Ⅰがマイナーコードの場合
Ⅱ→Ⅴ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅶ→Ⅲ→Ⅵ
（Amダイアトニックの場合B→E→A→D→G→C→F）
（マイナーダイアトニックの場合Ⅵ→Ⅱは強進行ではない（Amダイアトニックの場合F→B）のでⅡで終わり）
2514736と覚えちゃいましょう！！
強進行つなぎの途切れる場所が変わるだけですね。
なぜ強進行にならないかについてはこちらの記事で
これを使えば例えばキーCダイアトニックで
ⅥのAm7にリレイテッドⅡｍ→セカンダリードミナントをはめ込みたいとしましょう。
そうしたときに上で覚えた強進行パターンのⅠがマイナーコードの場合の「６」につながる前２つは
7→3→6
ですね！
なのでAにつながる強進行は
B→E→Aとなります。
そして今回はワンがマイナーのパターンのツーファイブワンなので
Bm7♭5→E7→Amと割り出すことが出来ました。
キーAmを確認してみましょう。
ちゃんとなってますね！
ワンがメジャーのパターンもやってみましょう。
ⅣのFにリレイテッドⅡｍ→セカンダリードミナントをはめ込みたいとします。
Ⅰがメジャーコードの場合の「4」につながる強進行は
5→1→4
ですね。
つまりFにつながる強進行は
G→C→F
だとわかります。
今回はワンがメジャーのパターンのツーファイブワンなので
Gｍ7→C7→Fと割り出すことが出来ました。
キーFを確認してみましょう。
ちゃんとなってますね！
